業務役割

棹取り(サオドリ)

 炭坑内に掘り巡らされた坑道、炭を運搬するトロッコを縦横無尽に操る「粋なお兄さん」棹取り。
ユネスコ世界記憶遺産・山本作兵衛コレクションでも「ヤマ一番のオメカシ男」と紹介されているように、鉢巻をなびかせ、紺のズボンに柄物のズボン吊り、仕立てたシャツで炭鉱労働者の花形職でありました。

わが喰楽歩では、「かっこよくてオシャレ」の意味ではなく、チーム全体を動かすコントローラー(指揮官)を指す用語です。

 

購買(コウバイ)

炭坑仕事を終えて、つかの間の憩いの空間、購買。
ちょっとしたおやつや、日用品など、ありとあらゆるものが所狭しと並べられていました。

わが喰楽歩では、長蛇の列に並んだ皆さんが最後にたどり着くカウンターのスタッフを指します。
あつあつ出来立ての田川ホルモン鍋を、笑顔をともに手渡し。きれいどころをそろえておりますが、お持ち帰りはご遠慮ください。

 

選炭(センタン)

坑内から上がった炭塊を、燃える石炭と、燃えないボタとに選り分けるお仕事です。
主に女性が多く従事し、この女性達が歌った「選炭歌」こそが、今や世界的に有名な「炭坑節」の元歌となっています。

わが喰楽歩では、メイン食材、「ホルモン」が皆様に均等に行き渡るよう、器に取り分け、盛り付けるスタッフを指します。
「白いダイヤ(豆腐)」が見事に光る、芸術的な盛り付け技術をご堪能ください。

 

先山(サキヤマ)

炭坑内の切羽(採炭現場)で炭を掘る、もっとも重要なお仕事。
ツルハシで炭壁をうち、全身真っ黒になりながら黒いダイヤ「石炭」を掘り続けます。

わが喰楽歩では、多くの皆様においしいホルモン鍋をご提供すべく、複数の鍋を振って調理するチーフコックを指します。
絶妙な火加減と味付けセンス、全体の提供時間をも操る、ブース内の大黒柱的ポジションです。

 

後山(アトヤマ)

炭坑内で、先山の掘った炭塊を、背負子(しょいこ)に入れて トロッコへ運ぶお仕事。
先山と二人一組で作業し、女房役であったことから、その名の通り夫婦一緒で坑内労働に従事した方が沢山いたといいます。

わが喰楽歩では、出来上がった鍋を選炭へと運びつつ、チーフコック先山のアシスタントとして、調理の補助を行うポジションです。

 

仕繰り(シクリ)

採炭夫が掘り進んだ坑内の保全を行う為、丸太などで木枠を組み補強するなど、採炭夫の仕事を、坑道のメンテナンススタッフとしてサポートする役割が仕繰夫と呼ばれた人達のお仕事でした。

わが喰楽歩では、保冷庫からの食材運搬や、調理の下準備など、華やかな表舞台を最終ラインで支える重要なポジションを担っています。

 

すかぶら(スカブラ)
坑内では沢山の人々が汗を流して働いていましたが、その中に、 お仕事をサボるスペシャリストがいました。
スカブラ…その語源は「仕事が好かんで、ブラブラしている人」とも言われる彼ら。
しかし、休憩時間には、皆の中心で面白おかしい話題を振りまくなど、スカブラのお陰で過酷な坑内仕事の効率は上がっていたという経済学者もいるほど。
そんなスカブラは、テント前に並んでくださる皆様に、田川の魅力を伝える為、歌い、踊り、面白おかしく語りかけるムードメーカーポジションを担います。

 

作兵衛(さくべい)

ユネスコ世界記憶遺産に登録された「山本作兵衛コレクション」。坑内作業の様子や、人々の暮らし・人情を絵と文章で記録した貴重な資料です。
山本作兵衛氏が目指したもの、それは後世、子や孫に炭坑と言う一時代の様子をいつまでも残していくことでした。

わが喰楽歩では、会場の様子やメンバーの頑張っている姿、そしてお客様の笑顔を記録する撮影スタッフを指します。

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